【11月30日 AFP】サッカーフランス・リーグ2(2部)のパリFCは29日、仏高級ブランドLVMHのコングロマリットを所有する同国の大富豪ベルナール・アルノー氏の一族が、クラブの経営権を取得したと発表した。

今回の買収では、アルノー家が持株会社のフィナンシエール・アガシュを通じてパリFCの過半数株式を、オーストリアのエナジードリンク企業レッドブルが少数株式を取得した。

持株比率はアガシュが52.4パーセント、レッドブルが10.6パーセントとなっている。

パリFCの元大株主であるピエール・フェラッチ会長は、「この一歩はクラブのキャリアと歴史において重要な瞬間だ」とし、「アガシェ・スポーツとレッドブルの到来により、パリFCは野心的な目標を持つ手段を手に入れた」と述べた。

レッドブルはドイツ・ブンデスリーガ1部のRBライプツィヒやオーストリア1部のレッドブル・ザルツブルクなどにも投資している。

アルノー氏の息子アントワーヌ氏は今月20日、パリFCがレッドブルのマルチクラブ所有モデルの傘下に入ることはないと述べていた。新オーナーとしての主な目標は、現在リーグ2の首位に立つパリFCをリーグ1に昇格させることだとしている。

パリFCが1部昇格を果たせば、強豪パリ・サンジェルマン(PSG)とともに、リーグ1では30年ぶりにパリに拠点を置く二つのクラブが参戦することになる。

仏リーグだけでなく最終的には欧州のトップチームと競うべく、アルノー家は「大規模」な投資を行う一方で、レッドブルのサッカー知識にも頼ることになる。すでにアントワーヌ氏は、元名指揮官でレッドブルのサッカー部門責任者であるユルゲン・クロップ氏と協議したことを明らかにした。(c)AFP