中国初の電気自動車スマート充電・交換モデル区とはどのようなものか
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【11⽉29⽇ Peopleʼs Daily】中国初の電気自動車(EV)スマート充電・電池交換モデル区が江蘇省(Jiangsu)に建設された。蘇州(Suzhou)、無錫(Wuxi)、常州(Changzhou)の3市にまたがる約500平方キロメートルの一帯で、充電スタンドは約1300か所あり、EV所有者約50万人に恩恵をもたらしている。
常熟市(Changshu)から無錫市にやって来た李さんは、公共充電ステーションにいた。運転するEVの充電残量が30%未満になっていることに気付いたからだ。「e充電」というアプリが李さんにこの充電ステーションを勧めた。
李さんは「今は午前10時すぎですから、充電料金はキロワット時当たり1.17元(約25円)で、サービス料はキロワット時当たり0.51元(約11円)です。携帯電話でもらったサービス料の5割引クーポンを使えば、フル充電で10元(約213円)以上節約できます」「以前は充電ステーションに着くまで混み具合が分かりませんでした。混んでいたら別のステーションを探さねばなりませんでした」と説明した。
「e充電」は車の運転習慣や道路状況、電力網の状況に基づき、最適の充電場所を判断して推薦する。ある充電ステーションに車両が集中していれば、「e充電」はユーザーの好みも勘案してクーポンを発行することで、近隣のすいているステーションに誘導する。このことで、地域による電力負荷の格差を軽減することもできる。
劉さんはEVを運転していて、航続能力が相当に低下していることに気付いた。無錫市内の充電ステーションで充電したところ、スタッフから、充電中に電池の検査を行うことができ、しかも電池を取り外す必要はないと説明された。劉さんがクイック検査モードを選択すると、約20分後には検査結果が出た。電池のクーロン効率(充電量のうち実際に使用できる電力量の割合)は約92.62%であまり良くなく、電池のエネルギー効率は約88.77%で、かろうじて合格だった。スタッフは、電池についての処置が必要だと言った。
EVの電池は規格が統一されていないために、あらゆる電池を総合的に扱う交換ステーションが特に必要だ。
無錫自動車・インターネット相互連動検証基地の第2期工事分には、電池交換ステーションも含まれている。ステーションの電池用倉庫には主要なタイプの電池が用意されており、EVが交換エリアに進入すると、車種が自動的に識別されて倉庫内から必要な電池が出されてロボットが電池交換を行う。必要な時間は全体でわずか3分だ。
第2期には移動式の充電・検査一体型スタンド、総合エネルギースタンド、1000キロワットの超高速充電スタンドなども設置される。そのことで、多彩な機能を備えてさまざまな必要に対応できるスマート小規模電力設備のイノベーションの拠点であり、かつ送電網全体と小規模電力網が協調するモデル施設が出現することになる。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News