【11月14日 AFP】世界の成人の糖尿病患者の割合は過去30数年で倍増し、特に途上国での増加が著しいとする論文が14日、英医学誌ランセットに掲載された。

英インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究者らによると、成人の糖尿病患者は1990年には全成人のうち7%だったが、2022年には約14%となった。

研究チームは、世界人口の増加を考慮すると、1990年には2億人足らずだった糖尿病患者が現在は8億人以上に達していると推定する。

症例の多い「1型糖尿病」と「2型糖尿病」は、ともに統計の対象。1型糖尿病は若いうちに発症することが多く、インスリン療法が必須とされる。2型糖尿病はインスリンの感受性が低下する中高年に多い。

研究では、先進国と途上国の格差も明らかになった。

日本やカナダ、フランスやデンマークなどの一部の富裕国では、糖尿病の発症率は横ばいか、または減少していた。

一方で、「糖尿病患者および未治療者の割合は、低・中所得国で多くを占めるようになってきている」ことが指摘された。(c)AFP