【11月14日 AFP】ポーランド北部で13日、当初は中東からの脅威に対して西側を守るために設計されたものの、現在はロシアからの防衛を目的とする米国のミサイル基地の開所式が行われた。

基地は対ロシア国境まで230キロの地点にあるレディコボに設置され、7月からすでに運用されている。この日、米、ポーランド両国の当局者が出席し、正式な開所式典が行われた。

レディコボ基地は、短・中距離弾道ミサイルを迎撃できるレーダーシステムを含む、北大西洋条約機構(NATO)の地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の一部を成す。

ポーランドのブワディスワフ・コシニャクカミシュ国防相は式典で、基地について「ポーランド、米国、NATOの安全保障にとって歴史的に重要なものだ」と指摘。「ウクライナや中東での紛争など現在進行中の紛争を通じて、航空防衛とミサイル防衛が重要なのは明らかになっている」と語った。

NATOのマルク・ルッテ事務総長はワルシャワで記者団に対し、基地は「欧州・大西洋地域外からの弾道ミサイルの脅威に対する防御能力を大幅に強化する」と説明した。

NATOはレディコボおよびルーマニアの同様の基地に関し、純粋に防御目的のために設置されているとしているが、ロシアは繰り返し脅威だと反発している。

ドミトリー・ペスコフ大統領報道官は13日、記者団に対し、レディコボ基地について「欧州における米国の軍事インフラがわれわれの国境に向かって進んできている」と述べた。(c)AFP