【11月13日 AFP】中米エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領は12日、ストリートギャングの取り締まり作戦で無実の市民8000人を誤認逮捕し、後に釈放したことを認めた。一方で、無実の3万人が誤認逮捕されたとする人権団体の主張はでっち上げだと批判した。

ブケレ氏は訪問先のコスタリカで、「世界中どこを探しても完璧な警察は存在しない」「エルサルバドルでもそうだが、コスタリカ、フランス、ドイツ、英国、米国でも無実の人々が逮捕されている。こうしたことはどこでも起きている」と主張。

「われわれは既に8000人を釈放した。今後も無実の人々は全員を釈放していく」と続けた。

人権団体「Socorro Juridico Humanitario」の推計によれば、治安情勢悪化に伴う非常事態宣言下で8万3000人が拘束されたが、ほぼ3分の1は無実とされる。

ギャング一掃作戦により殺人事件が激減し、国民からの称賛の声は多いが、人権団体はブケレ氏のやり方は基本的人権を無視していると批判している。

ブケレ氏はコスタリカのロドリゴ・チャベス大統領と共に刑務所を視察した後、同国の刑務所制度は「寛大過ぎる」と指摘し、厳格化するよう助言した。(c)AFP