「女性は暴力振るわれても仕方ない」35歳未満フィンランド男性の25%
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【11月13日 AFP】フィンランドの35歳未満の男性の4人に1人は、女性は行動や服装を理由に暴力を振るわれても仕方ないと考えているとする調査結果が12日に公表された。
フィンランド女性協会連合が委託した調査は、女性への暴力に対する男性の認識について行われたもので、同団体は「憂慮すべき」結果だとしている
調査対象は、フィンランドの18〜79歳の男性1000人以上。このうち35歳未満の男性の25%は、女性が「服装や外見、行動が原因で暴力を振るわれても仕方ない」と考えていることが明らかになった。
全年齢層を合わせると、同様に回答した男性は約5人に1人に相当する21%に上った。
一方で矛盾もあり、90%は女性に対する暴力は絶対に間違っていると回答。
また、大多数の男性が、女性への暴力を終わらせるために男性は多大な責任を負うべきだとの認識を示している。
フィンランド女性協会連合のシラ・カッコラ事務局長はプレスリリースで、「私たちの調査によれば、すべての男性が女性への暴力を容認しているわけではないものの、憂慮すべきことに、あまりにも多くの男性が容認している。男性は、自身の考えを通して女性への暴力を常態化している」と警鐘を鳴らした。
ペッテリ・オルポ首相は調査報告を受け、「女性に対する暴力はフィンランド社会の恥だ」とインスタグラムで指摘。
「社会全体がこうした歪みと危険な考えを改め、女性に対する暴力根絶に取り組む必要がある」と述べ、男性に責任を担うよう呼び掛けた。
さまざまな調査と公式統計によると、フィンランドは欧州連合(EU)でも特に女性にとって危険な国となっている。
フィンランドの統計局が12日に発表したプレスリリースによると、同国では16〜25歳の女性の半数が身体的暴力や性暴力、暴力の脅威を受けたことがあり、5人に1人が深刻な暴力やレイプの被害に遭っている。(c)AFP