【11⽉15⽇ Peopleʼs Daily】習近平(Xi Jinping)国家主席が3月18日に視察したことで、湖南省(Hunan)長沙市(Changsha)が改めて注目されるようになった。文化と経済がどのように融合し合うかを観察する上で、長沙は非常に興味深い街だ。

 長沙市は商業などが盛んであると同時に、中国の第1期「国家歴史文化名都市」に指定された。そして若い観光客が繁華街の雑踏を歩いていく目的は、念願の店に行って撮影をしてネット投稿をすることだ。

 湖南には学問を現実社会と結び付けて考える「経世致用」という伝統が強かった。そのため、現在でも文化と経済の融合を意識する風土がある。つまり文化は経済発展に価値を与えるとの考え方であり、文化と経済の相互作用や融合した発展を重視する考え方だ。

 長沙市発祥の茶館の「茶顔悦色」には、遠い地方からの観光客が1杯の茶を求めてやって来る。なぜなのか。同茶館の魅力の一つに「文化重視」の姿勢がある。創業者の呂良(Lv Liang)氏によると、例えば茶器の斬新なデザインだけのために十数万元(15万元=約314万円)で清代の画像の権利を買い取ったという。呂氏は「文化はブランドを育てる最も豊穣な土地です」と説明した。

 長沙を歩けば、人気の高い商圏も古い歴史を持つ街並みであることが多い。潮宗街、太平街、都正街などだ。それらの街並みは同時に、都市の有機的な改造により新たな命が吹き込まれている。観光客は閑静な歴史上の有名人の旧居を尋ね、そこから出れば活気あふれる新たなブランド商店に向かう。文化の根が深く、おしゃれな雰囲気が漂うこれらの古い街は夜もまた、長沙市で最も活気ある場所だ。

 市内にある岳麓山のふもとできらめくネオン、湘江(Xiang River)本流にある島の橘子洲にある人気の書店、夜の飲食店街に漂う調理の香り――。若者に人気の観光スポットは、同時にこの都市の青春時代の右肩上がりの時代の顔だ。長沙市の人口は2022年に18万1300人増えた。経済発展で湖南省の先頭を走ってきた長沙市は先ごろ、「グローバル研究開発センター都市の建設」という発展目標を掲げた。人材を吸い寄せる力は、長沙市の重要な底力の一つだ。

 長沙市には花鼓劇という地方劇が伝わる。主要な上演会場の一つである長沙花鼓劇場は、2022年9月からショート動画投稿プラットフォーム抖音(Douyin)を通じての配信を試験的に実施した。すると視聴者数は同劇場の年間来場者の70倍に相当する350万人に達した。そしてオンラインで花鼓劇を知った若い世代が劇場に足を運び始める循環が発生した。

 重厚かつ機敏、経験豊富でかつ青春。湘江の両岸に流れる時代の息吹は、新旧の両方を取り入れて蓄積し、人に先んじて進むという湖南の伝統を反映している。長沙市では、正統を守って古(いにしえ)を尊ぶ一方で逆戻りはしないという、中華民族の進取の気風が息づいている。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News