【11⽉12⽇ Peopleʼs Daily】秦嶺山脈(Qinling Mountains)は中国の南北の地質、気候、生物、水系、土壌などの天然の境界線だ。険しい山々の中に豊富な動植物資源が存在する。地元の陝西省(Shaanxi)では近年、秦嶺山脈の生態環境の保護と修復に力が入れられている。

 陝西省西安市(Xi'an)内に設置されたデジタル秦嶺総合監督管理プラットフォームでは画面に「石井街道栗園坡村東に廃棄物が置かれた恐れ」の警告が出現した。ドローンが巡航して撮影し、人工知能(AI)が問題を検出した。

 秦嶺の管理では、対象地域全体をメッシュ状に細分して、それぞれの区域に担当者を配備する方法を採用している。前述の廃棄物の一件では、該当地区の担当者である毛娟(Mao Juan)さんに、直ちに連絡が飛んだ。毛さんは1時間もたたないうちに現場に到着した。自宅を改装し、廃棄物を道端に積み上げた住人がいたことが分かった。毛さんは証拠写真を撮影して、現地の行政の末端組織に通知した。翌日午前には廃棄物の適切な処理が終わった。毛さんは再び現場を訪れて状況を確認してから写真撮影をした。一件落着だ。

 西安市秦嶺生態保護区は六つの区と県に及んでおり、全市面積の約55%を占めている。問題が迅速に処理されているのは「空・天・地・人」が一体化された生態環境モニタリング保護システムのおかげだ。

 西安市秦嶺生態環境保護管理局科学技術情報・メッシュ化管理課の雷波(Lei Bo)課長は、「衛星が定期的にリモートセンシング画面を送信し、ドローンが日常的に巡回飛行し、カメラがリアルタイムでモニタリングし、1240人の細分区域担当員がパトロールしています」と、「空・天・地・人」一体型の体制を説明した。今年1~8月には違反建築や違反廃棄など2480件を発見できた。一般的に1~3日で対応を完了したという。

 西安市による秦嶺の保護はここ数年来、より正確でスマートになってきた。具体的にはまず、山林や河川、建築物、鉱山分布などさまざまな情報を「1枚の図」に盛り込んだデジタルマップだ。次に、メッシュ化の手法で対象地域全体を「1枚の網」にした。さらに、デジタル管理のために市全体のプラットフォームや区や県のプラットフォーム、一部業界のプラットフォームを構築し、情報の共有を実現した秦嶺地区の総合監督管理の「大プラットフォーム」を形成したことだ。

 総合監督管理プラットフォームはすでに熱センサー、煙センサー、光センサーからの情報を総合することで、ライター1個の火も感知できる精度になったという。

 これらの対策が奏功して野生動植物の個体数は絶えず増加しており、秦嶺山脈の陝西省内の部分では、生態環境が優良とされる地域の面積は99.3%に達した。西安市秦嶺生態環境保護管理局の李博(Li Bo)副局長によると、秦嶺保護の自動化、スマート化、正確さの水準を今後も向上させ続け、監督管理システムを改善し、動態的な調査と整備をしっかりと進めるという。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News