【11⽉9⽇ Peopleʼs Daily】冷却用ファンの音が絶えず聞こえ、指示灯が点滅し続ける。中国・貴州省(Guizhou)の貴安新区にある貴安スーパーコンピューティングセンター内では600台余りのサーバーが稼働している。貴州は国策の下、省内外の演算力の需給の効率的なマッチングを実現している。いわば、中国全国向けの演算力保障基地だ。

 貴州省でデータセンターの建設が始まったのは10年前だ。稼働中および建設中のデータセンターは47か所で、うち超大型および大型センターは25か所で、多くは貴安新区にある。貴安新区の年平均気温がセ氏15度と低く、データセンターのエネルギー効率を評価する指標のPUEは1.2を下回り、中国全国でもデータセンターの電力消費量が最も低い地区の一つだ。

 貴州省は大型の「USBメモリー」であることに満足していない。「インテリジェント・コンピューティング」はAIの発展の基盤であり、貴州省はこのチャンスを逃さずデータセンターを単なる「メモリーセンター」から「保存演算一体型」へと進化させている。

 貴安スーパーコンピューティングセンターは2020年末に、貴州省初のスーパーコンピューティングセンターとして稼働開始した。運営企業の貴安新区科創産業発展の彭本黔(Peng Benqian)技術研究開発部部長は演算力の現状について、「ピーク値は毎秒130京回です」「普通のコンピューター1台で3Dアニメ映画の特殊効果レンダリングを作成すれば約600年かかります。ここならば、わずか3か月です」と説明した。

 華為技術(ファーウェイ、Huawei)、騰訊(テンセント、Tencent)、網易(NetEase)などのインターネット業界をけん引する企業も貴州省に超大規模の拠点を次々に設立し、金融機関のデータセンターも貴州省に集中している。7月末時点の全省の演算力規模は累計40.55Eflopsだ。1Eflops(エクサフロップス)とは毎秒100京回の浮動小数点演算回数のことだ。そして、インテリジェント・コンピューティングの演算能力は全体の90%の37.578 Eflopsだ。

 演算力の「輸送と取り引き」にもネットワークインフラが欠かせない。貴安新区データサービス科技の張潔(Zhang Jie)事業部総監は、「貴州省はすでに北京(Beijing)、上海(Shanghai)、深セン(Shenzhen)、広州(Guangzhou)など全国38都市との直接接続を実現しています」と説明した。

 貴州省ではさらに、演算力で産業の発展の扉を開け、上中下流産業の発展をけん引し、産業チェーンを絶えず延長している。地元企業の多くが演算力の支援を受け、新たな分野に進出している。

 設立から8年余りで地理情報ビッグデータの応用と開発を専門とする貴州図智信息技術は貴州省のビッグデータ産業の発展と変化を体験した。同社の黄勇(Huang Yong)会長は、「産業の生態チェーンはますます良くなっています」「演算力サポート、業界応用、データ取り引きなどの各分野が完備されてきました。弊社の生産効率はますます高くなり、業務もますます広がっています」と述べた。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News