【11月5日 AFP】赤道ギニアで既婚の高級官僚が他の高級官僚の妻らと性行為をしている動画400本以上がソーシャルメディアに流出し、当局が拡散防止に乗り出している。

 動画では、国家財政調査局(ANIF)のバルタサール・エバングエンゴンガ(Baltasar Ebang Engonga)局長が財務省内の自身のオフィスで、高級官僚の妻らを含む多数の相手と密通している。

 テオドロ・ヌゲマオビアンマング(Teodoro Nguema Obiang Mangue)副大統領は4日、X(旧ツイッター)への投稿で「省庁内の事務所で性行為をした公務員全員を即時停職処分とする。行動規範および公務員倫理法の重大な違反に相当する」と表明した。

 高級官僚の性行為動画がソーシャルメディアに流出するのは今回が初めてではない。だが、今回の問題は関係者の悪名の高さから、前例のない規模の騒ぎとなった。

 ヌゲマオビアンマング氏は先週、国内の通信省、規制当局、通信事業者に対し、「赤道ギニアのソーシャルメディアにあふれているポルノ動画の拡散を24時間以内に抑えるよう通告。「政府として、家族が破壊されるのをこれ以上見過ごすことはできない」と述べた。

 動画はまずワッツアップで拡散された後、フェイスブックやインスタグラム、ティックトック、Xにも投稿された。

 それによれば、エバングエンゴンガ氏はオフィスで400本以上のポルノ動画を撮影した。

 容姿端麗なことから「ベロ(イタリア語で美男の意)」の愛称で呼ばれるエバングエンゴンガ氏は、既婚者で子どももいる。父親は中部アフリカ経済通貨共同体(CEMAC)の現事務局長。1979年から赤道ギニアを統治する現大統領の親族でもある。

 国営テレビTVGEによると、性行為動画が流出したのは、エバングエンゴンガ氏が公金横領事件をめぐり悪名高いブラックビーチ(Black Beach)刑務所に勾留されていた時期だった。

 また同国の検事総長はTVGEに対し、エバングエンゴンガ氏が検査で「性感染症に感染している」ことが判明した場合、「公衆衛生」に対する罪で起訴されると明言した。

 赤道ギニアでは当局が問題の動画の拡散防止措置を取って以降、画像のダウンロードが遮断されるなどのネットワーク障害が起きている。

 ソーシャルメディアでは、今後数日以内にさらなる動画が流出するのではないかとの臆測が飛び交っている。(c)AFP