【11月3日 AFP】近年まれに見る大接戦となった米大統領選は2日、最後の週末を迎えた。民主党候補のカマラ・ハリス(Kamala Harris)副大統領と共和党候補のドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領は、勝敗の鍵を握る激戦州を相次いで訪れ、有権者に投票を呼び掛けた。

 両候補はノースカロライナ州で集会を開いた後、ハリス氏はジョージア州を訪れ、トランプ氏はバージニア州に立ち寄った。

 両氏は命運をかけ、3日も集会を開く。ハリス氏はミシガン州で複数のイベントを行い、トランプ氏はジョージア、ノースカロライナ、ペンシルベニアの3州で支持者に訴える。

 ほとんどの世論調査では、激戦州での両氏の支持率は拮抗(きっこう)している。

 ハリス氏にはただ、意外な追い風が吹いた。全国的に高評価を得ている世論調査の一つが、アイオワ州の地元紙デモイン・レジスター(Des Moines Register)に最新の結果を公表し、同州でハリス氏がトランプ氏に3ポイントリードしていることが示された。同州では、2016年の大統領選でトランプ氏が圧勝、敗北した20年の大統領選でも勝利を収めていた。

 ハリス氏は2日には前触れなくニューヨークへ立ち寄り、伝説的なコメディー番組「サタデー・ナイト・ライブ(Saturday Night Live)」に出演した。

 一方で、トランプ氏については、ハリス氏勝利の場合、敗北を受け入れるか明言を拒んでいることから、混乱への懸念が高まっている。首都ワシントンでは市当局が「不安定で予測不可能な治安環境」を警告。店舗などは店先に板を張り始めている。

 両候補の選挙戦は4日夜まで続けられ、トランプ氏はミシガン州グランドラピッズ(Grand Rapids)で、ハリス氏はペンシルベニア州フィラデルフィア(Philadelphia)で最後の訴えを行う予定だ。(c)AFP