ドイツ、性別変更を簡易化 新法施行
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【11月2日 AFP】ドイツで1日、性別変更手続きを簡易化する法律が施行された。LGBTQ(性的少数者)コミュニティーにとって「歴史的な」一歩だと評価されている。
ドイツで1980年代初頭に制定された法律では、法律上の性別の変更を希望する場合は精神科医による診断書2通を提出し、裁判所の決定を待たなければならなかった。しかし、新法により、誰でも理由や診断書などを提示することなく、地元の戸籍役場で簡単な登録申請を行うだけで法律上の性別および氏名を変更できる。
14歳未満の場合は、保護者が申請書を提出することができる。14歳以上の未成年は自身で提出できるが、保護者の同意が必要となる。いずれの場合も、未成年者はカウンセリングを受けなければならない。
性別変更が有効になるまでは3か月かかり、その後1年間は、新たな性別変更は認められない。
リサ・パウス(Lisa Paus)家族・高齢者・女性・青少年相は「トランスジェンダー、インターセックス、ノンバイナリーの人々にとって、きょうは特別な日だ」とし、「きょうから、こうした人々のジェンダーの自己決定の権利が大幅に強化される」と述べた。
同法では、トランスジェンダーの人に関して、本人の同意を得ていない「アウティング(暴露行為)」への罰則も規定している。
ドイツに先立ち、ベルギー、スペイン、アイルランド、ルクセンブルク、デンマークも法律上の性別変更を簡易化する法案を可決している。(c)AFP