【10⽉30⽇ Peopleʼs Daily】中国・広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)崇左市(Chongzuo)の慶合村で栽培されているサトウキビは高さ3メートルほどに成長した。遠くから見ればまるでサトウキビの海原だ。サトウキビの根元には点滴かんがい用の管が延びており、養分を含む水がゆっくり滴る。

 サトウキビ農家の労鍾運(Lao Zhongyun)さんは、携帯電話で点滴かんがいを調整する。サトウキビの背丈が高くなっても、人が畑に入る必要はない。作業はとても楽になった。この農法で、1人当たり1500ムー(約1平方キロ)の畑を管理できるようになり、1ムー(約0.0006平方キロ)当たりの生産量は1トン増加し、肥料は20%、水は30%節約できた。

 今年、崇左市で建設された計16万6700ムー(約111平方キロ)のサトウキビ水肥一体化モデル基地では、生産の各段階でモノのインターネット(IoT)、北斗衛星測位、リモートセンシングなどの現代技術が利用されている。まさに中国の農業現代化の総合実力の発露だ。

 中国中央政府の農業農村部と財政部が2017年以降に認可した国家現代農業産業パーク350か所は、各地の農業の質の高い発展を推進する新たなエンジンになった。

 広西チワン族自治区来賓市(Laibin)では農業人口の半数を占める52万人がサトウキビを栽培している。現地の製糖企業が採用している手付金と砂糖の実勢価格を連動させる契約栽培は、多くの農家に「甘い生活」をもたらした。砂糖が値上がりすれば、相応の二次金を受け取れるからだ。広西東糖投資の唐斌兵(Tang Binbing)副総裁によると、今年は広西の八つの砂糖工場で新たに計9245世帯の農家と契約を結んだ。

 広西の砂糖産業では、「企業+農民合作社+農家」などの生産経営モデルの導入で農家に対する支援がますます充実したことが、小規模農家で1ムー当たりの生産コストが200元(約4200円)以上低減することに結び付いた。

 広西福斯派環保科技の許家輝(Xu Jiahui)副総裁は、「私どもは年間約4万トンのサトウキビの搾りかすを使ってパルプを製造します。90日間で自然分解する食器類や有機肥料を作ることもできます」と説明した。同社が進める分解可能な植物繊維環境保護食器プロジェクトは、2000人の雇用を創出する見込みという。広西ではサトウキビの産業チェーンが広がり、各地における産業チェーンの高度化がもたらす無限の可能性が見えてきた。

 中国では産業チェーン全体の年産額が100億元(約2100億円)を超える産業集積地帯計139か所、農業関連産業の年産額が10億元(約200億円)の鎮が350か所以上、県級以上の行政区画の関連産業をけん引する企業が9万社以上出現した。

 また、2023年には全国の農村部におけるネット小売売上高が、2014年の14倍近い2兆5000億元(約53兆6000億円)に達した。中国では都市と農村の間の人の流れ、物の流れ、資金の流れ、情報の流れの「双方向の流動」がより円滑になりつつある。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News