【10月30日 Xinhua News】国連の記念日「世界都市デー」(10月31日)を前に、中国山東省威海市で26日、中国のナショナルイベントが開かれた。

 世界都市デーは都市をテーマにした初の国際デーで、中国政府の発案で制定された最初の国際デーでもある。イベントは中国住宅・都市農村建設部と国連人間居住計画(ハビタット)、山東省が共同で主催。「より良い生活のための人間中心の都市づくり」をテーマに中国を含む30を超える国と地域から2千人余りが参加した。

 参加者の多くは、人類史上で最大規模かつ最速の都市化プロセスのさなかにある中国は都市開発と都市化建設で世界が注目する成果を上げているとの認識を示した。住宅・都市農村建設部によると、中国の都市化率は2023年末に66・2%となり、9億3千万人を超える人々が都市化による恩恵を享受した。

 国連のロスバッハ事務次長・国連ハビタット事務局長は、中国の都市建設の急速な発展と目覚ましい成果は世界各国に深い印象を残したと指摘。「わずか数十年で世界の都市化の奇跡をもたらし、中国の人々の幸福を大幅に向上させただけでなく、世界の都市開発に貴重な経験と示唆を与えた」と述べた。

 チャッタージー国連中国常駐調整官は「威海市が『幸福威海』のビジョンの下で『精緻な都市』を建設したことは、一つの都市が前向きの都市計画や持続可能な開発、社区(コミュニティー)を中心とした取り組みを通じて生活の質を優先的に向上させた事例だ」とし、同市の「緑と温もりのある住みやすい精緻な都市づくり」の成功は国連ハビタットの「21世紀の持続可能な都市開発のための上海マニュアル」の最良事例にも選ばれ、人を中心とした都市イノベーションの可能性を世界に示したと紹介した。

 李軍華(り・ぐんか)国連事務次長(経済社会問題担当)は「都市が人々の幸福を第一として包摂的な開発を進めれば、イノベーションや進歩、経済成長の強力な要になる」と指摘。国連経済社会局は中国が過去十数年の都市化プロセスで得た目覚ましい進展を高く評価するとともに、中国が今回のような重要イベントで都市建設の経験や方法、成果を共有することを奨励すると述べた。(c)Xinhua News/AFPBB News