【10月29日 AFP】米電子機器大手アップル(Apple)は28日、スマートフォンの「iPhone(アイフォーン)」、タブレット端末の「iPad(アイパッド)」、パソコンの「Mac(マック)」の上位機種向けに、同社独自の生成人工知能(AI)機能「アップルインテリジェンス(Apple Intelligence)」の一部提供を開始した。また、同機能に対応したデスクトップパソコン「アイマック(iMac)」の新モデルも発表した。

 6月にアップルインテリジェンスを発表していたアップルは、今回の提供開始によって、生成AI競争に本格的な参入を果たした。

 アップルインテリジェンスには、強化されたライティングツールや写真検索機能、会話性をより高めた音声アシスタント「シリ(Siri)」などが含まれる。さらに12月には、対話型AI「ChatGPT」を統合する他、カスタム絵文字や画像生成機能が追加される。

 当初は英語のみの提供で、その他の言語での提供は来年以降を予定している。

 またAIモデルの安全性に関する懸念が浮上している中、アップルはデバイス上で処理を行うか、新たな「プライベートクラウド」システムを使用することで、ユーザープライバシーを優先するとしている。これにより個人データはアップルのエコシステム内にとどまり、データプライバシーが保護されると説明している。

 アップルの他、グーグル(Google)、マイクロソフト(Microsoft)、アマゾン(Amazon)といったIT大手は、コンピューター産業の次章は生成AI機能であると確信し、各社とも遅れを取らないよう投資を強化している。(c)AFP