【10月26日 AFP】英国の裁判所は25日、「成り済まし」で世界中の少女数千人に性的な画像を送らせて脅迫し、被害者の一人である12歳の米国人少女を自殺に追い込んだ男に終身刑を言い渡した。

 学生時代にコンピューターサイエンスを専攻していたアレクサンダー・マッカートニー(Alexander McCartney)被告(26)は写真・動画共有アプリ「スナップチャット(Snapchat)」で10代の少女に成り済まし、世界中の少女と親交を深めて性的な画像を送らせ、その後、画像を公開すると脅迫した。

 被告は、子ども70人に関係した185件の罪を認め、少なくとも20年は仮釈放なしの終身刑を言い渡された。

 北アイルランド警察のエイモン・コリガン(Eamonn Corrigan)警視正は、被告を「産業規模」の罪を犯した「許し難い小児性犯罪者」と呼んだ。

「(北アイルランド)ニューリー(Newry)の実家の子ども部屋に座り、10代後半から犯罪に手を染め、小児性愛者の専門企業としか表現できないレベルの組織を築いた」「危険で執念深い、残虐な小児性愛者」と指摘した。

 マッカートニー被告に性行為を強要されていた米ウェストバージニア州のシマロン・トーマス(Cimarron Thomas)さん(12)は、妹も性行為に参加させるよう求められた後、2018年5月に自らの命を絶った。

 悲しみに打ちひしがれた父親のベン(Ben Thomas)さんも、その1年半後に自殺した。

 ベルファスト刑事法院(Belfast Crown Court)での公判では、米国だけではなくオーストラリアやニュージーランドにも被害者がいるとの証言も行われた。