【10月24日 AFP】バングラデシュの首都ダッカで22日、女子学生らが松明を掲げて行進し、女性に対する暴力の急増を食い止めるよう政府に求めた。

 同国では8月、強権的な政治手法で知られたシェイク・ハシナ・ワゼド前首相が、学生が主導する反政府デモの激化を受けて辞任し、国外に脱出。ノーベル平和賞受賞者のムハマド・ユヌス氏が、暫定政権の「首席顧問」に任命された。

 今回のデモの参加者からは、政権交代により女性の状況が改善されることを期待していたとの声が聞かれた。

「(8月の)蜂起には多くの女性が参加しており、レイプや女性へのハラスメントがなくなり、絶対的な安全が確保されるという期待が高まりました」と、デモ参加者のイスラット・ジャハン・イムさんはAFPに語った。

「しかし、何の変化も見られません。私たちはファシスト政権時代と同じ状況にあります」

 女性の権利団体バングラデシュ・モヒラ・パリシャドは、9月の女性に対する暴力の件数がこれまでの月に比べて25%以上増加したと報告した。

 同団体は10の全国紙からデータを収集し、自らの情報と照合している。

「自由! 自由!」と女性らは叫び、松明を掲げながらダッカ大学のキャンパスを行進した。

「私たちが声を上げると、我慢するよう求められます」とイムさんは話した。(c)AFP