3歳の「ミニ・ピカソ」 アート界で注目の的に ドイツ
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【10月26日 AFP】3歳のロレント・シュバルツちゃんは、ドイツの「ミニ・ピカソ」と呼ばれている。まだオムツが必要な幼児だが、彼の描く絵画はソーシャルメディアを通じて話題を集めている。
バイエルン州にある自宅内のアトリエで、ロレントちゃんは自分の体よりも大きな作品を次々に描く。恐竜のおもちゃで遊ばない時は、筆やローラー、指などを使ってキャンバスに絵の具を自由に塗っていく。鮮やかで抽象的な作品を描くのが好きだという。
両親によると、ロレントちゃんの作品はアート愛好家やギャラリーのオーナーの目にとまり、高値で取り引きされている。
母親のリザさん(33)は、昨年の家族旅行でホテル内にあったスタジオでロレントちゃんが絵を描くのを見て、絵画が大好きなことに気づいた。
「家に帰ると、ロレントはとにかく絵を描きたがりました。描いて、描いて、描きまくっていました」
両親はロレントちゃんにキャンバスと筆、絵の具を買ってあげた。家族や友人たちはすぐにロレントちゃんの才能あふれる作品のとりこになった。彼の作品を手軽に共有しようとインスタグラムのアカウントを開設すると、予想以上の反響があり、両親は驚かされた。
ドイツ内外のメディアが関心を寄せ、「ミニ・ピカソ」と呼ばれるようになったロレントちゃん。現在のインスタグラムのフォロワーは約9万で、9月に販売された作品には、世界中のバイヤーが関心を示した。
中には数十万ユーロ(約数千万円)の値を付けた絵もあったというが、父親のフィリップさん(43)は「売らない作品もある」と話す。
「例えばロレントが初めて描いた絵や、本人が特に気に入っている作品などです。そうした絵は売りません」
両親は作品の売上金をロレントちゃん名義の口座に貯金していて、大人になった時に渡す予定だ。
「絵を学ぶことも、車を買うことも、楽器を演奏することも、サッカーをすることもできる。何を選ぶかは、彼次第です。私たちにとって重要なのは、ロレントが幸せであることです」とフィリップさんは話した。(c)AFP/Pauline CURTET