【10月14日 AFP】男子テニスのニック・キリオス(Nick Kyrgios、オーストラリア)は14日、12月にアラブ首長国連邦(UAE)・アブダビで行われるイベントで復帰する意向を明かし、四大大会(グランドスラム)で優勝して自身に対する懐疑的な声を「黙らせたい」と語った。

 元世界ランキング13位のキリオスは、膝や足、手首のけがに悩まされ、ここ2年で出場したのは1試合のみとなっている。引退を示唆することも何度かあったが、豪スポーツメディアのコード・スポーツに対し、12月にアブダビで行われるエキシビション大会のワールドテニスリーグ(WTL)で復帰し、その後来年1月の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2025)に臨む予定だと明かした。

「自分をこの競技に引き留めている何かがあるから戻ってくる」と話し、「ほとんどすべての選手を倒して、グランドスラムの決勝に進出し、ダブルスではグランドスラム優勝を経験した。複数のタイトルを取って、お金も稼いだ」とした上で「だが今自分の目標にあるのはグランドスラム。それが最終的に人々を黙らせることができる唯一のものだと思う」と述べ、「それが深いモチベーションになる」とした。

 キリオスは2022年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2022)でノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)に次ぐ準優勝を果たしたが、ジョコビッチやラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が圧倒的な強さを誇った時代にそれ以上の成績を残すことはできなかった。

 だがフェデラーはすでに現役を退き、ナダルも前週に引退を表明。ジョコビッチも37歳になる中、キリオスは現在のツアーについて「今までで最も可能性が開かれている」とも語った。(c)AFP