【10月12日 AFP】スウェーデンの活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さん(21)は11日、イタリア・ミラノ(Milan)で気候変動と親パレスチナの抗議集会に参加した。

 トゥンベリさんをきっかけに始まった気候変動対策を求める運動「フライデーズ・フォー・フューチャー(Fridays For FutureFFF、未来のための金曜日)」が主催した平和的なデモ行進には、10代を中心に1000人以上が参加。トゥンベリさんは、パレスチナ人の反イスラエル闘争を象徴する伝統的なヘッドスカーフ「クーフィーヤ」を身に着け、先頭を行進した。

 トゥンベリさんは、「パレスチナ人は、何十年にもわたりアパルトヘイト(人種隔離)体制による抑圧を受けながらで暮らしてきた。昨年、イスラエルがジェノサイド(集団殺害)を行う様子が生中継されてきた際に、世界は再びパレスチナを見捨てた」とスピーチ。

 さらに、地球温暖化と兵器産業との関連性を指摘し、「気候正義のための闘いは、化石燃料産業との闘いであり、兵器産業、軍事化、天然資源の過剰開発との闘いでもある」と訴えた。

 トゥンベリさんは、イスラム組織ハマス(Hamas)によるイスラエル越境攻撃から1年となった7日、ドイツの首都ベルリンで親パレスチナ集会に参加。この集会では参加者と警察が衝突する事態に発展した。

 警察が8日、西部ドルトムント(Dortmund)での同様の集会にトゥンベリさんが招待されたのを問題視して拠点のキャンプ地を閉鎖したのを受け、トゥンベリさんは、言論封殺だと反発していた。(c)AFP