【10月10日 Xinhua News】中国最大の砂漠、タクラマカン砂漠を2千キロ以上蛇行して流れるタリム川は、新疆ウイグル自治区の天山山脈以南の広大な地域における生産、生活、農業かんがい、生態系維持の重要な水源となっている。同自治区は2000年以降、連続25年にわたり、タリム川下流域に向け生態管理のための送水を行い、16年からはタリム川流域にあるコトカケヤナギ保護区に「洪水かんがい」(増水期の洪水を利用したかんがい)を実施してきた。毎年夏になりタリム川の増水期が訪れると、地元では洪水を生態用水としてタリム川両岸にあるコトカケヤナギに送水し、沿岸のオアシスを潤している。

 中国はここ数年、東部と西部の地域間協力を積極的に推進し、西部地域の発展と管理を加速させてきた。こうした背景の下、広東省深圳市にある新型戦略科学研究機関、鵬城実験室は研究者を派遣し、人工知能(AI)、衛星リモートセンシングなどの最先端技術を利用し、新疆の地元水利管理部門と密接に協力して、タリム川流域のスマート化・精細化管理を共同で推進している。

 両者は22年以降、共同で一連の課題研究を行い、タリム川流域水利ナレッジベースのインテリジェント・インタラクティブシステムとタリム川水利知識大規模モデルを構築し、タリム川流域の水資源の統合調整レベルを引き上げるために、確固とした基盤を提供した。(c)Xinhua News/AFPBB News