【10月10日 CNS】国慶節の間、中国・北京市の景勝地「八達嶺長城(Badaling Great Wall)」ではドローン「配達員」が大忙し。8月に導入されて以来、これらのドローンは「小さな働きバチ」となり、長城の上下を飛び回って、観光客に冷たい飲み物、温かい食事、救急医薬品などを届けている。

 これは北京初のドローン物流配送ルートで、発着点は八達嶺ホテルの屋上で、到着点は八達嶺長城の南五楼に設定されている。全長約1キロのこのルートは、毎日午前10時から午後4時まで運行しており、通常徒歩で50分かかる山道を、5分でカバーすることができる。

 発着点には救急箱も設置されており、必要な観光客に対して、無料で各種の救急医薬品を「空中投下」できるようになっている。また、ドローンは毎日の運行終了後、景区内のごみを指定の回収場所まで運ぶ「清掃員」としても活躍する。

 現在、美団(Meituan)のドローン配送サービスは北京市、上海市、広州市(Guangzhou)、深セン市(Shenzhen)などの都市を含む30以上のルートで展開されており、累計で30万件以上の注文を処理している。業界関係者によると、中国政府は「低空経済」の発展を推進しており、今回のように観光地での活用が成功例として注目されている。(c)CNS/JCM/AFPBB News