女性7900万人が幼少時に性被害 サハラ以南アフリカ ユニセフ
このニュースをシェア
【10月10日 AFP】国連児童基金(UNICEF、ユニセフ)は9日、サハラ以南のアフリカで7900万人以上の女性が、幼少時にレイプなどの性的暴行を経験しているとするデータを公表した。
ユニセフでは、世界で約3億7000万人の少女や成人女性が性暴力の被害を受けていると推定しているが、サハラ以南のアフリカでは5人に1人が、18歳になる前にレイプなどの性的暴行を経験している計算になる。
ユニセフの主任統計官クラウディア・カッパ(Claudia Cappa)氏によると、データは2010~22年の国別データと国際調査プログラムを使用して計算されたが、報告が不足している国もあり、完全とは言えない。
同氏は「限界は理解しているが、数字を通じてこの問題にどうにか可視性を与えたかった」とAFPに語った。
被害者は紛争地帯や政情が不安定な地域で最も多くなっている。ユニセフのキャサリン・ラッセル (Catherine Russell)事務局長は「われわれは紛争地帯において、恐ろしい性的暴力を目の当たりにしている。レイプや、ジェンダーに基づく暴力は、しばしば戦争の武器として使用されている」と述べた。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)が今年、緊急事態の初動対応に当たる人々に聞き取りを行ったところ、実際に起きている事例のうち報告されるのはほんの一部で、大半の被害者は救護を求めることができないか、望んでいないと述べた。(c)AFP