親中のキリバス、異例の中国批判「ICBM発射を歓迎しない」
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【10月9日 AFP】太平洋の島国キリバスの親中派、タネス・マーマウ(Taneti Maamau)大統領は、中国による先月の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射訓練について、「歓迎しない」と非難した。太平洋の忠実な親中国家による中国批判は異例。
キリバス大統領府は6日、ソーシャルメディアへの投稿で発射訓練について、中国から事前通告はなかったと説明した。
「キリバスは中国による最近のICBM発射試験を歓迎しない。最近同様の兵器の発射試験を行った他の国々も同じだ」と非難した上で、「太平洋の公海は隔絶された海域ではない。したがって、世界の平和と安定を維持するため、兵器実験に関与するすべての国に対し、こうした行為を中止するよう求める」と続けた。
中国が太平洋にICBMを発射したのは約40年ぶり。模擬弾頭が落下した南太平洋の各国から激しい批判の声が上がった。
だが、キリバスの反応は予想外だった。マーマウ大統領は2019年、中国との結び付きが2036年までの意欲的な開発目標達成に役立つとして、台湾と断交して中国と国交を樹立。
以来、警察協力協定を結んで首都タラワに中国警察を派遣させるなど、中国との関係を深めている。(c)AFP