【10月9日 Xinhua News】中国の広東環境保護工程職業学院(広東省仏山市)の生物多様性研究チームが同省の野生動物監測救護センター、連山筆架山省級自然保護区と共同で、同省清遠市連山チワン族ヤオ族自治県でカエルの新種「連山角蟾」(Boulenophrys pepe)を発見した。研究成果はこのほど、分類学の国際学術誌「Zootaxa」に掲載された。

 研究チームで中心的役割を担った林石獅(りん・せきし)氏は、新種は近似種と比べて唇がふくれていて非常に特徴的だと指摘。主に標高490~540メートルの常緑広葉樹林に生息し、森には豊富な渓流と落葉層が多様なマイクロハビタット (微小生息域)を形成していると説明した。

 新種はコノハガエル科のBoulenophrys属に属す。中国のBoulenophrysは68種と世界で最も多く、うち12種は広東省内、しかも非常に狭い範囲にのみ分布し、種の重視と保全が急務とされている。

 林氏は、連山角蟾は森林生態環境の変化に極めて敏感だとし、今回の発見により生物多様性への理解が深まり、中国の山林生態系保護の目覚ましい効果も裏付けられたと説明した。(c)Xinhua News/AFPBB News