【10月6日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)でイスラエルとイスラム組織ハマス(Hamas)の戦闘が始まってから1年となるのを前にした5日、世界各地で大規模なデモ行進が行われた。参加者はガザに加え、レバノンでの停戦を訴えた。

 米国ではワシントン、ロサンゼルスなどの都市で数千人が行進し、即時停戦を求めた。抗議のため焼身自殺を試みた男性もいた。男性は左腕に火をつけたが、周囲の人と警察が駆け付けて消火した。

 イタリアの首都ローマでは親パレスチナの抗議活動に数千人が参加。デモは暴力的になり、若い参加者が警察に瓶や爆竹を投げ付け、警察は催涙ガスと放水砲で応じた。AFPの記者によると、少なくとも警官1人が負傷し、デモ参加者2人が拘束された。

 ドイツの首都ベルリンでは、親イスラエルの追悼行事に約650人が参加した。警察は侮辱的な言葉を叫んだ参加者26人を拘束したと発表した。

 警察によると、ベルリンでは親パレスチナのデモも行われ、1000人以上が集まった。

 英ロンドンで行われたデモ行進では、参加者は「民間人への爆撃をやめろ」「レバノンに手を出すな」などと声を上げた。

 英各地で数十回のデモ行進に参加してきた男性(28)は、多くの人が集まり続けるのは「みんなが変化を望んでいるからだ」とAFPに語った。

 AFPの記者によると、フランスではパリ、リヨン(Lyon)、トゥールーズ(Toulouse)、ボルドー(Bordeaux)、ストラスブール(Strasbourg)の各地でパレスチナに連帯を示す数千人規模のデモ行進が行われた。

 スペインの首都マドリードでは約5000人が親パレスチナの抗議活動に参加。「イスラエルをボイコットせよ」などと書かれたプラカードを掲げる人の姿が見られた。

 南アフリカのケープタウンでは、数百人が議会に向かって行進し、「イスラエルは人種差別国家だ」「私たちはみなパレスチナ人だ」などと叫んだ。

 ベネズエラの首都カラカスでは、数百人のデモ参加者が国連(UN)事務所の外で抗議し、巨大なパレスチナの旗を掲げた。

 親パレスチナの抗議活動は6、7両日にもニューヨークやシドニー、ブエノスアイレス、マニラ、カラチなど各地で計画されている。

 10月7日のハマスの奇襲による犠牲者を追悼する行事も、ロンドン、ワシントン、パリ、ジュネーブなどで予定されている。(c)AFP