【10月5日 AFP】南アフリカの最大都市ヨハネスブルクの高等裁判所は4日、9歳の少女に対するものを含むレイプの罪90件に問われた男に対し、終身刑42回を言い渡した。

 ヌコシナティ・パカティ(Nkosinathi Phakathi)被告(40)は2012~21年、ヨハネスブルク東郊エクルレニ(Ekurhuleni)とその周辺で、主に小中学生を標的にし、被害者に対するレイプを見るように他の子どもたちに強制もしていた。

 パカティ受刑者は、レイプ、略取誘拐、窃盗、暴行などの罪で終身刑42回を言い渡された。

 判事は「特に、幼く純真、無防備で弱い立場にある少女たちが関与している場合、当裁判所はこのような犯罪に刑を言い渡す義務がある」と述べた。

 被害者の中には、制服を着て登校中だった少女もいれば、出勤中だった女性もいる。自宅で家族の前で性的暴行を受けるか、または、隔離された場所に閉じ込められた被害者もいるという。

 パカティ被告は逮捕された後に逃走を試み、警察に足を撃たれた。法廷では、グレーのトレーニングウエアを着てつえを突き、判決言い渡しの間は、組んだ両腕に顔をうずめたままで、時折暗い表情で判事を見ていた。

 南アでは凶悪犯罪の発生率が急上昇し、世界で最も高い水準にある。レイプや殺人も横行している。

 警察によれば、2024年4~6月のレイプの認知件数は9309件で、前年同期比で0.6%増加した。

 女性の権利擁護団体は、女性に対する暴力への対策が不十分だと政府を批判している。(c)AFP