【10⽉6⽇ Peopleʼs Daily】中国では自動運転による貨物輸送が急速に発展している。中国政府・交通運輸部が進めるスマート交通先導応用試行に参加する事業体は2023年末で100社余りに達し、約20か所の港湾で自動運転トラック約1000台を稼働させている。

 上海市と江蘇省(Jiangsu)南京市(Nanjing)を結ぶ滬寧高速道路を走行してきた車長約16メートルの大型トラックが江蘇省蘇州市(Suzhou)内の相城料金所を通過すると、運転手はあるボタンを押した。すると、走行モードが自動に切り替わり、運転手はこの時点で「安全員」になった。トラックは状況に応じて減速したり、回避したり、車線変更したりする。

 このトラックは、智加科技と江淮汽車集団が宅配便市場向けに昨年に共同開発した。智加科技の高級技術者である崔迪瀟(Cui Dixiao)氏によると、このトラックにはミリ波レーダー、レーザーレーダー、高精細カメラなどの「目」が搭載されており、数百メートル離れた道路状況をはっきりと認識する。視界は360度で、大雨や霧にも対応している。また、前方の渋滞を事前に察知して円滑に減速するなどの安定走行で、燃費を最大で10%節減する。現在では長江デルタ(Yangtze River Delta)、珠江デルタ(Pearl River Delta)、京津冀(北京・天津<Tianjin>・河北<Hebei>)地区などで走行しているが、事故発生は皆無だ。

 南通港通州湾港区の吕四作業区では、自動運転トラック5台が所定の閉鎖区域内で稼働している。トラックは設定されたルートに沿って自動的に指定位置まで進む。そして全自動のレールクレーンがコンテナを吊り上げてトラックに載せる。江蘇省内で初めて採用されたシステムだ。

 江蘇滬通コンテナ埠頭(ふとう)運営操作部の姜昊舟(Jiang Haozhou)情報技術主管は「かつては、運転手が繰り返し位置を調整する必要があり、時間と労力がかかりました。今は人工知能(AI)技術を利用した自動運転で、誤差は5センチ以下です」と紹介した。姜主管はさらに、「柔軟かつスマートなシステムであり、埠頭のインフラ改造も必要ありません。中国国内の95%以上の従来型の埠頭で導入が可能です」と説明した。

 江蘇省の無錫ハイテク産業開発区総合保税区の一般道路では、自動運転物流車両が重さ10トンの荷物を載せて、江蘇佳利達国際物流の倉庫から米系企業の倉庫まで走行している。

 安全員の徐紅明(Xu Hongming)氏は、「高精細地図とスマート走行システムによって、自動的に発進、加速、車線変更、停車ができます」と説明した。昨年9月の運用開始以来、緊急事態に備える安全員には「出番がありません」という。倉庫内で荷物を受け取るフォークリフトも自動運転で、荷物を分類に従ってそれぞれの場所に置く。

 江蘇佳利達国際物流革新研究院の銭韶華(Qian Shaohua)院長は、「ここでの走行路線は単純で固定されており、自動運転で24時間を通じて対応することができます。物流業と製造業の連携や深い融合を実現し、小ロット、高頻度、カスタマイズ化に柔軟に対応でき、製造業のモデルチェンジと発展を推し進めています」と説明した。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News