中東への国際軍事介入を支持 デンマーク首相
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【10月2日 AFP】デンマークのメッテ・フレデリクセン(Mette Frederiksen)首相は1日、国際社会が中東に軍事介入すれば、パレスチナ国家とイスラエルが共存する「2国家解決」を強制し、現在の行き詰まりを打破する手段になり得るとの見解を示した。
イスラエルがレバノン南部で同国のイスラム教シーア派(Shiite)組織ヒズボラ(Hezbollah)に対する地上侵攻を開始したのを受け、フレデリクセン氏は国際社会に対し、この紛争への対応の見直しを呼び掛けた。
フレデリクセン氏はデンマークのリツァウス通信に対し、「あそこ(中東)で起きていることに対する解決策は見えておらず、このまま放置しても、らちが明かない」と語った。
さらに2国家解決について、「実現可能になるのは、ある時点で、国際社会がこれから力づくで強制しなくてはならないと宣言した場合のみだろう」との認識を示した。
イスラエルは、昨年10月7日にイスラム組織ハマス(Hamas)がイスラエル領に前例のない攻撃を仕掛けて以来、同組織に対する報復攻撃を続けている。一方のヒズボラはこの1年間、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)でイスラエルと戦うハマスを支援し、イスラエル北部にロケット弾を撃ち込んできた。
フレデリクセン氏は、ハマスとイスラエルが「自らの国と国民だけでなく、世界中の人間を巻き込んでいる」と主張。「われわれは高過ぎる代償を支払っている」と続けた。
軍事介入の可能性はあるかと問われると、「イエス。あり得る」と応じた。どのように実現させるのかについては明言しなかったものの、「国際社会は他国の紛争や戦争に介入し、何かを強制することに成功している」と述べた。(c)AFP