【10月1日 AFP】人類が原因となった地球温暖化の影響で、2005年以降、海水温の上昇速度がほぼ倍増しているとする欧州連合(EU)の地球環境モニタリング計画「コペルニクス」の報告書が9月30日、発表された。

報告書は、地球表面の約70%を覆い、気候の主要な調整役を果たす海洋に対する温暖化の影響を強調している。

コペルニクスの海洋学者カリーナ・フォン・シュックマン氏によると、1960年代から海洋の温暖化は継続的に進んでいるが、2005年以降急激に加速しているという。

過去20年間で、温暖化のペースは1平方メートルあたり0.58ワットから1.05ワットにほぼ倍増した。

調査結果は、国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が、人類の排出する温室効果ガスによる長期的な海洋の加熱について述べた内容と一致している。

IPCCによると、1970年以降、二酸化炭素やその他の温室効果ガスの放出によって大気中に閉じ込められた余分な熱の約90%が海に吸収されている。

温暖化した海洋は、地球全体の気象パターンや降雨の位置に影響を与えることで、嵐やハリケーン、その他の極端な気象現象を引き起こしている。⒞AFP