【10⽉1⽇ Peopleʼs Daily】7月8日午前、中国・重慶(Chongqing)市内の鉄道物流センターでは貨物列車から冷蔵コンテナを降ろす作業が進んでいた。積み荷はバナナだ。7月2日未明にラオスのビエンチャン南駅を出発し、中国・ラオス鉄道を経て到着した。

 今年になり、重慶市とASEAN間の鉄道冷蔵輸送の常時運行が実現した。内部温度をセ氏15度前後に保つ冷蔵コンテナが使用され、ASEAN諸国の果物が新鮮な状態で重慶に輸送される。

 中国国家発展改革委員会は2019年8月に、「西部陸海新通路全体計画」を発表した。西部陸海新通路とは、陸路と海路を組み合わせた中国西部からの輸出入ルートだ。このルートが中国西部の開放発展に新たな活力をもたらし、「一帯一路(Belt and Road)」に新たなチャンスを創造した。今年6月末時点で、中国西部と海外を結ぶ直行貨物列車が輸送する品目は1157種類に達し、中国の18省72都市153駅と、世界の124の国と地域の523か所を結んでいる。

 鉄道越境輸送は、ラオスのビエンチャン(Vientiane)と重慶を4日間で結ぶ。果物類の物流では、鮮度保持が極めて重要だ。例えばドリアンの場合、収獲してから6日以内に店頭に出す必要がある。鉄道冷蔵輸送を利用できれば、流通のその他の部分でも、選択の幅が出てくる。

 重慶にある果物扱い業者の磊書果品は、冷蔵コンテナにレモンを積み込んでタイに輸出している。重慶市は気候や酸性の土壌などでレモンの栽培に適している。そしてASEAN諸国ではレモンの需要が大きい。重慶からASEAN諸国へのレモンの大量輸出を可能にしたのは、鮮度の維持を可能にする鉄道冷蔵輸送だった。

 磊書果品のレモン輸出の実現には、税関部門の支援もあった。重慶税関傘下の永川税関査察課の譚希盛(Tan Xisheng)課長は業界人と対話するイベントで、海外でのレモンの価格は中国国内よりかなり高いとして、輸出を勧めた。磊書果品の責任者である胡再洋(Hu Zaiyang)氏は、素人にとって輸出手続きは複雑過ぎると訴えた。譚課長は、税関は企業にサービスを提供しており、企業の輸出の全過程に協力できると説明した。

 胡氏が輸出の意欲を税関側に伝えると、税関の職員が会社に来て、検疫関連について整理して、申告手続きを計画し、輸出用レモンを収獲する果樹園と包装工場についての輸出相手国側に向けての手続きを手伝ってくれた。そうして、冷蔵コンテナに積まれた同社の28トンの新鮮なレモンがタイに輸出された。

 重慶市では、西部陸海新通路を利用したレモンその他のかんきつ類、調理済み料理などの輸出が実現した。重慶市では今年上半期、西部陸海新通路を利用する物流量が標準コンテナでは前年同期比54%増の12万TEUで、価額では同89%増の231億8500万元(約約4700億円)に達した。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News