【9月29日 AFP】ネパールでは27日からモンスーン(雨期)の豪雨が続いており、29日には首都カトマンズの盆地で洪水が発生した。警察によると、豪雨により全国で少なくとも101人が死亡した。

 6〜9月のモンスーンには南アジア全域で洪水や土砂災害が発生するが、専門家は気候変動によってその頻度と深刻さが増していると指摘する。

 27日からネパール東部と中部の広範囲が浸水し、複数の川で急激な増水が報告された。幹線道路にも広範囲に被害が出た。

 警察は101人が死亡、64人が行方不明としているが、死者数は今後増える可能性があると述べた。

 カトマンズ・ポスト紙は気象当局の話として、カトマンズの盆地では28日朝までの24時間で240ミリの雨が記録されたと伝えた。これは少なくとも1970年以来、カトマンズで記録された最大の降雨量だという。

 カトマンズを流れるバグマティ(Bagmati)川とその多くの支流が氾濫し、近隣の家屋や車両が浸水した。

 住民は胸の高さまである水をかき分けて高台に避難し、29日朝までに約3300人が救助隊に救出された。

 首都と他の地域を結ぶいくつかの幹線道路が土砂崩れによって遮断されているため、数百人の旅行者が足止めされている。(c)AFP