【9月27日 AFP】米大リーグ(MLB)のオークランド・アスレチックス(Oakland Athletics)は26日、本拠地オークランド・コロシアム(Oakland Coliseum)での最後の試合でテキサス・レンジャーズ(Texas Rangers)に3-2で勝利を収め、56年間過ごしたホームに感動的な別れを告げた。

 米カリフォルニア州オークランド(Oakland)では、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のオークランド・レイダース(Oakland Raiders、現ラスベガス・レイダース<Las Vegas Raiders>)とプロバスケットボール(NBA)のゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)がすでに移転し、主要スポーツで残っていた球団はアスレチックスが最後となっていた。

 今季のアスレチックスは不本意な成績となっていたが、この日晴天に恵まれたスタジアムには満員の地元ファン4万6889人が詰め掛け、最後のホームゲームを見守った。

 スタンドには球団オーナーへの怒りを表わし、「Sell(売却しろ)」と書かれたTシャツを着た多くのファンの姿があった。

「思い出をありがとう」「オークランドの魂は生き続ける」など感謝や移転に対する反発、悲しみを示す横断幕を掲げる人々もいた。

 試合後にはアスレチックスを率いるマーク・コッツェイ(Mark Kotsay)監督がスピーチを行い、最後の「レッツゴー、オークランド」の大合唱の音頭を取った。

 移転先はネバダ州ラスベガス(Las Vegas)で、2028年に最初のホームゲームが予定されている。それまでの3年間は、カリフォルニア州サクラメント(Sacramento)にあるサター・ヘルス・パーク(Sutter Health Park)に拠点を置く。

 2005年に球団を買収したアスレチックスのジョン・フィッシャー(John Fisher)オーナーは今週、ファンに向けた公開書簡で、オーナー陣はオークランド残留を目指して新球場を建設する道を模索していたと主張したが、ファンや元選手らからは冷たい反応を買い、アスレチックスの元投手トレバー・メイ(Trevor May)氏は、フィッシャー氏がファンを軽視していると批判していた。(c)AFP