重複子宮で妊娠の女性 性別の異なる双子を出産 中国
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【9月27日 CGTN Japanese】中国北西部の陝西省西安市人民医院でこのほど、生まれつき子宮と子宮口が2つずつある李さんが、性別の異なる双子を無事出産しました。重複子宮の女性がそれぞれの子宮で自然妊娠する確率は約100万分の1とまれで、正期産は一層まれです。
西安市人民医院産科主任医師の蔡穎氏によると、正常な妊娠と比べ、2つの子宮における双子妊娠(生殖補助技術/自然受胎を含む)の発生確率は約100万分の1だということです。
重複子宮は先天性の子宮奇形で、胎児期の早い時期にミュラー管という2本の管の癒合がうまくいかなかったため、それぞれ独立した子宮に発育しました。重複子宮の女性では、妊娠後に習慣流産や早産、胎児発育不全、産後出血などの合併症が現れやすく、李さんは初めて妊娠した際、原因不明の流産をしました。
李さんは今年1月に再び妊娠し、2つの子宮それぞれで妊娠していることが分かりました。しかし出生前検査で妊娠期抗リン脂質抗体症候群(APS)を患っていることが判明しました。APSは自己免疫疾患と定義され、抗リン脂質抗体と呼ばれる自己抗体ができることによって血液が固まりやすくなり、血管内血栓形成など妊娠合併症を伴うという特徴的な臨床症状を呈することが多いということです。
APS合併妊娠はハイリスク妊娠とされ、多くの器官や系統に影響が及び、妊産婦と胎児への影響も深刻です。蔡主任のチームは李さんのために厳密な治療案を策定しました。妊娠中には免疫治療とヘパリン皮下注射などの補助治療を行いました。合理的な栄養摂取と運動飲食指導を通じて、李さんの妊娠中の体重は14キロ増加しました。
李さんは妊娠26週目に不注意で転倒し、流産の前兆症状が出たため、妊娠37週目まで入院治療を受けました。十分な術前準備の下、蔡主任のチームは李さんのために帝王切開を実施しました。手術は順調で、李さんは性別の異なる双子を出産しました。体重は長男が3260グラム、長女が2400グラムでした。
李さんは帝王切開手術から4日後に無事退院しました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News