【9月24日 AFP】オーストラリアサッカー連盟(Football Australia)は23日、サッカールーズ(Socceroos、豪代表の愛称)の新指揮官にトニー・ポポビッチ(Tony Popovic)氏(51)を任命し、2026年W杯北中米大会(2026 World Cup)アジア最終予選で出遅れたチームの立て直しを託した。

 豪代表は最終予選初戦でバーレーンに0-1で敗れ、続くインドネシア戦も0-0で終えた後、20日にグラハム・アーノルド(Graham Arnold)監督が辞任した。

 ここまで勝ち星がなくグループ突破が危うい状況に陥っている中、チームは来月15日にアウェーで臨む日本との厳しい一戦を前に、同10日にホームで行われる全敗中の中国戦には絶対に勝つ必要がある。

 本大会の出場権を得るためにはグループ6チームのうち上位2位に入ることが絶対条件となっており、突破できなければ次の予選ラウンドに回ることになる。

 ポポビッチ氏は現役時代、オーストラリア代表で計58試合に出場し、クラブレベルでは豪1部AリーグのシドニーFC(Sydney FC)やJリーグ1部(J1)のサンフレッチェ広島(Sanfrecce Hiroshima)などの中心選手として活躍。中でもイングランド・プレミアリーグのクリスタルパレス(Crystal Palace)では、守備の要およびキャプテンとしてチームをけん引した。

 指揮官としては、2014年にウェスタン・シドニー・ワンダラーズ(Western Sydney Wanderers)をAFCチャンピオンズリーグ(AFC Champions League 2014)制覇に導いたほか、パース・グローリー(Perth Glory)ではリーグ優勝も経験。さらにトルコ1部リーグのカルデミル・カラビュックスポル(Kardemir Karabukspor)やギリシャ1部リーグのクサンティFC(Xanthi FC)でも指揮を執った経歴を持つ。

 昨季まではメルボルン・ビクトリー(Melbourne Victory)で監督を務め、今年5月のAリーグ・グランドファイナルでチームが敗れて退任して以降は仕事から離れていたポポビッチ氏は、「大きな責任を伴うこの機会を与えられ、心から感謝している」としつつ、「この地位に伴う責任の重さと期待の高さを十分に理解している」と述べた。(c)AFP