「黒人ナチ」疑惑 米激戦州知事選の共和党候補、撤退要求を拒否
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【9月20日 AFP】米ノースカロライナ州知事選の共和党候補が19日、「黒人ナチ」を自称し、ポルノサイトの掲示板で過激なコメントをしているとの報じられる中、党内で強まる撤退要求を拒否した。
11月の大統領選における激戦州の一つ、ノースカロライナ州の知事選では、共和党からマーク・ロビンソン(Mark Robinson)副知事が立候補している。
報道によると、ノースカロライナ州の共和党関係者の多くは、大統領選への影響を懸念してロビンソン氏に撤退を迫っている。
CNNは、ロビンソン氏が10年以上前に「ヌードアフリカ(Nude Africa)」というポルノサイトの掲示板で、自らを「変態」「黒人ナチ」などと称し、性的に露骨なコメントを投稿していたと報じた。
ロビンソン氏は、自身と同じアフリカ系で公民権運動の指導者だったマーティン・ルーサー・キング(Martin Luther King Jr.)牧師を「共産主義者のクソ野郎」と呼んで攻撃したともいう。
報道によると、同氏はさらに掲示板で、奴隷制について「悪いことではない。(奴隷制が復活すれば)私も数人買うだろう」と述べたともされる。
また、大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領の選挙陣営で広報を担当するキャロライン・レビット(Karoline Leavitt)氏は、ロビンソン氏に関するCNN報道について問われると、「トランプ陣営は大統領選に勝利し、この国を救うことに集中している」とし、「ノースカロライナ州はその計画の重要な一部だ」と語った。
同州知事選の世論調査で、トランプ氏の支持を受けているロビンソン氏は現在、民主党候補のジョシュ・スタイン(Josh Stein)氏に後れを取っている。
ロビンソン氏は、ホロコースト(Holocaust、ユダヤ人大量虐殺)を「でたらめ」と呼ぶなど、過去に物議を醸した発言が影響し、苦戦している。政策としては妊娠6週間目以降の中絶禁止を掲げ、気候変動を否定し、銃を所持する権利を強く支持している。(c)AFP