【9月17日 AFP】脳とコンピューターをつなぐ「ブレイン・コンピュータ・インターフェース(BCI)」の開発企業、米シンクロン(Synchron)は16日、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者が、米アマゾン(Amazon)の人工知能(AI)アシスタント「アレクサ(Alexa)」を思考で操作し、ストリーミングコンテンツを視聴したり、各種デバイスをコントロールしたと発表した。

 ALSは筋力の低下や麻痺を引き起こす進行性の神経疾患。

 同社によると、脳表面の血管にステント型の電極を挿入したALS患者の男性(64)が、アマゾン製のタブレット「Fire」の画面上のアイコンを思考で「タップ」させることに成功。アレクサを使ってビデオ通話や音楽再生、番組のストリーミング、照明などスマート電化製品の操作、オンラインショッピングや読書ができた。

 同社の創業者兼最高経営責任者(CEO)のトム・オクスリー(Tom Oxley)氏は「スマートホームシステムの多くは音声やタッチに依存しているが、われわれは脳から直接、コントロールするための信号を送っている。患者は手や声を使わずに思考だけで、自宅のデバイスを操作することができる」と述べた。(c)AFP