【9月18日 Xinhua News】中国北京市の地下鉄では13日午前0時から、海外発行のクレジットカードを専用端末にかざして支払う「タッチ決済」が利用できるようになった。事前申請不要で、同市の地下鉄全路線、全ての改札で時間帯を問わず利用できる。クレジットカードの対応ブランドはマスターカードとビザで、運賃は統一料金体系に従い自動で引き落とされる。タッチ決済の導入は中国本土初の試みで、2024年中国国際サービス貿易交易会で正式に発表された。

 北京市交通委員会の趙子竜(ちょう・しりゅう)副主任は「新たな措置の導入により、駅でチケットを購入する時間を大幅に削減できる」と説明。海外発行カードによる改札通過は、効率的で良好な決済体験を提供できるだけでなく、乗り越し料金の発生や切符の紛失などよくある問題も解決できると述べた。

 北京市ではタッチ決済以外にも、海外の携帯電話番号と外国人の本人認証に対応した地下鉄アプリ「億通行」の国際版をリリースし、2次元バーコードを使用した乗車サービスを導入する。

 大国の首都として、北京市は常に中国を訪れる外国人にとって経済貿易や相互協力を行う際、最初の選択肢の一つとなっている。中国人民銀行北京市分行の周軍明(しゅう・ぐんめい)副支店長は、同市が対外関連サービスのレベルを上げるために、飲食・宿泊・交通・観光・買い物・娯楽・医療・教育の八大重点シーンを中心に、海外発行カードの受け入れ、モバイル決済、現金サービス、外貨両替サービスが一層便利になっていると語った。

 北京市では現在、約1万8千軒の主要店舗で海外発行カードの受け入れを網羅しており、四つ星以上のホテルや主な文化観光施設では外貨両替施設が全面的に整備されている。今年1~7月、北京市のインバウンド観光客数は前年同期比約2・3倍の199万5千人だった。業務プロセスや支払い限度額の最適化により、市内での外国人のモバイル決済回数と金額は四半期ごとに倍増している。(c)Xinhua News/AFPBB News