【9月14日 AFP】仏パリの裁判所は12日、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領の妻ブリジット(Brigitte Macron)氏(71)がトランスジェンダーだとの虚偽の情報をインターネットで拡散させたとして、被告の女2人に対し、ブリジット氏に計8000ユーロ(約125万円)の損害賠償を支払うよう命じた。また、名誉毀損(きそん)の罪でも執行猶予付きの罰金500ユーロ(約7万8000円)を言い渡した。

 自称霊媒師と自称独立系記者の女2人は2021年12月、ユーチューブに投稿した動画でブリジット氏がかつて男性でジャンミシェルという名前だったと主張。ブリジット氏が告訴していた。

 結婚前の旧姓をトロニューというブリジット氏は存在したことがなく、兄のジャンミシェル・トロニュー(Jean-Michel Trogneux)氏が女性としてブリジット氏を名乗っているとする投稿は、2022年の仏大統領選を前に、ソーシャルメディアで陰謀論者や極右主義者によって拡散されていた。

 裁判所は女2人に対し、損害賠償としてブリジット氏に計8000ユーロ、ジャンミシェル氏に5000ユーロ(約78万円)を支払うよう命じた。

 ブリジット氏は6月の公判にも、判決言い渡しにも出廷しなかった。(c)AFP