イスラエル軍、西岸で記者に攻撃や嫌がらせ 国連特別報告者
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【9月13日 AFP】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)で、ジャーナリストがイスラエル軍から「攻撃されたり、嫌がらせを受けたりしている」と、2人の国連(UN)専門家が非難した。
国連特別報告者のアイリーン・カーン(Irene Khan)氏とフランチェスカ・アルバネーゼ(Francesca Albanese)氏によると今月、ヨルダン川西岸のジェニン(Jenin)とトゥルカレム(Tulkarm)で軍事作戦や民間人犠牲者について取材中だったジャーナリストやその車両に対し、イスラエル軍が「実弾を発射する」事態が3件起きた。
両氏はイスラエルが「戦争犯罪」をめぐる報道を妨害していると非難した。
報告によると、記者らは「報道関係者」と明記されたジャケットを着ていたにもかかわらず攻撃され、4人が負傷。AFPも9月3日にジェニンで起きた事件の一つを目撃した。
カーン氏とアルバネーゼ氏の声明によると、昨年10月以降、ヨルダン川西岸でイスラエル軍は29人のジャーナリストを拘束。一方、パレスチナ自治政府側には3人の記者が拘束されている。
両氏は「イスラエル兵がガザ地区(Gaza Strip)同様、ヨルダン川西岸でもジャーナリストの安全を軽視していることは、国際法を公然と無視していることを意味し、非常に憂慮すべき事態だ」と非難。
「外国メディアは依然として、ガザへのアクセスを拒否されているが、今やヨルダン川西岸での安全も深刻に脅かされ、取材活動が大きく妨げられている」と指摘した。
また両氏は、イスラエルに拘束された女性を含むジャーナリストらに対する虐待、性暴力およびジェンダーに基づく暴力の事例については裏付けが十分あると強調した。(c)AFP