100億円規模・韓国政府「K-バイオ・ワクチンファンド」…応募低調、広がる暗雲
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【09月13日 KOREA WAVE】韓国政府が進めている1000億ウォン(約106億円)規模の第4次「K-バイオ・ワクチンファンド」出資事業が、競争率1倍という低調な結果に終わった。政府が全額出資するといった誘因策を提示したにもかかわらず、バイオ投資への心理が冷え込み、ベンチャーキャピタル(VC)各社が積極的に参加しなかったとみられる。
第4次「K-バイオ・ワクチンファンド」とも呼ばれる「2024年8月随時出資事業保健勘定」には、ソリドゥスインベストメント&IBKキャピタル(共同運用)が唯一応募した。
今回の随時出資事業では、1社の運用会社を選定し、400億ウォン(約42億円)を出資する予定だった。政府は投資市場の活性化を目指し、出資額全額を運用会社のファンド結成規模にかかわらず提供するという条件を提示した。目標結成額1000億ウォン(約106億円)の70%(700億ウォン)以上が調達された場合、運用会社が早期に投資を開始できる優先結成方式も認めた。
VC業界関係者は「最近、銀行は自己資本比率(BIS)を維持するため、年末まで資金の流出を抑えている状況だ。さらに、証券取引所の上場審査が厳格化されており、バイオ関連の投資回収も難しく、出資事業への参加が困難だった」と語った。
K-バイオ・ワクチンファンドは、政府がブロックバスター級の新薬開発とイノベーションエコシステムの構築を目指して推進しているファンドだ。昨年、1兆ウォン規模のファンドに拡大すると発表したが、これまでに結成された額は3066億ウォンにとどまっている。
これまでに3次までのGP(運用会社)が選定されているK-バイオ・ワクチンファンドだが、結成は容易ではなかった。2022年の第1次出資事業では、ユアンタインベストメントと未来アセットベンチャー投資・未来アセットキャピタル(共同運用)がそれぞれ2500億ウォン規模のファンドを結成する予定だったが、未来アセットコンソーシアムは資金調達に失敗し、約1年後にGP資格を返上した。ユアンタインベストメントは1年4カ月かけて、ファンド規模を1500億ウォンに減らして結成を完了した。
その後、未来アセットコンソーシアムが返上した第2次ファンドのGPにはプレミアパートナーズが選ばれ、1566億ウォン規模でファンド結成を完了した。第3次ファンドのGPであるLSKインベストメントは、来月までにファンド結成を完了する。
このように、GPがファンド結成に苦戦する中、政府は出資条件の緩和を進めている。ユアンタインベストメントには早期結成要件を75%から70%に緩和し、第2次運用会社の選定公告からは、政府の出資金をファンド結成規模にかかわらず全額出資するようにした。
大手VCの幹部は「最初の出資事業では、ファンド結成規模を縮小して早期結成しても、政府の出資額も減るため、ファンドレイジングの負担は変わらなかった。しかし、政府も資金調達が厳しい環境を認識し、VCに有利な出資条件を提示している」と述べた。
また、別のVC業界関係者は「過去の出資事業で選定されたGPがファンドレイジングに苦労したため、政府は機関投資家(LP)を紹介するなど積極的に支援している。未来アセットベンチャー投資のような大手がGPを辞退したため、誰がファンドを結成できるのかという声も上がっている。今後、第3次、第4次GPのファンドレイジングの状況によって、VCの関心度が変わる可能性がある」と語った。
(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News