【9月11日 AFP】米カリフォルニア州ロサンゼルス近郊で数日前に発生した3件の山火事は10日、さらに拡大を続け、市内にも濃い煙が漂っている。厳しい熱波と強風により、火の勢いが増す中、消防士数千人と州兵が消火活動に当たっているが、延焼は制御できていない。

 これまでのところ死傷者の報告はないが、民家や店舗数万戸に火の手が迫り、避難勧告も出ている。

 3件の山火事は現地でそれぞれ通称で呼ばれている。オレンジ(Orange County)郡の「エアポート火災(Airport Fire)」は9日午後に発生。これまでに3600ヘクタール以上が焼け、近隣の学校は休校を余儀なくされた。出火原因は重機作業中の事故とされる。

 同郡消防当局によると、ラジオやテレビ、緊急放送用の電波塔がある丘陵地帯サンティアゴピーク(Santiago Peak)に火が迫っている。

 また、ロサンゼルス北東で発生した「ライン火災(Line Fire)」では、サンバーナディーノ(San Bernardino)郡で約1万1300ヘクタールが焼けた。

 人気リゾート地のレイクアローヘッド(Lake Arrowhead)やビッグベア(Big Bear)周辺の住民に避難指示が出され、主要道の多くが封鎖された。

 ロサンゼルス北方で8日に発生した比較的小規模な「ブリッジ火災(Bridge Fire)」では、10日午後までに1600ヘクタール以上が焼けた。(c)AFP/Huw GRIFFITH