【9月11日 AFP】第79回国連総会(UN General Assembly)が10日、米ニューヨークの国連本部で開会し、非加盟国のパレスチナは、新たな権利の一つとして加盟国に交じった席を与えられた。

 5月の総会でパレスチナの国連加盟を支持する決議案の採決が行われ、圧倒的多数が賛成。しかし4月の国連安全保障理事会(UN Security Council)でのパレスチナの正式加盟を勧告する決議案は、常任理事国の米国が拒否権を行使し、否決されていた。正式加盟には総会の採択のみならず、安保理の勧告決議も必要となる。

 パレスチナは2012年以降、採決には参加できない非加盟の「オブザーバー国家」の資格を得ているが、5月の決議案採択により、提案や修正案を提出する権利や、総会で加盟国と共にアルファベット順に着席する権利を新たに認められた。

 10日午後の総会では、パレスチナ自治政府のリヤド・マンスール(Riyad Mansour)国連大使が、スリランカとスーダンの間で、「パレスチナ国家」を意味する「ステート・オブ・パレスチナ(State of Palestine)」と表示された席に着いた。

 一方、イスラエルのジョナサン・ミラー(Jonathan Miller)国連次席大使は今回の措置を非難。「国連総会でも2国間協議でも、パレスチナの地位を向上させるような決定や行動」は「特に(イスラム組織)ハマス(Hamas)のテロリストを付け上がらせることになる」と主張した。(c)AFP