【9⽉15⽇ Peopleʼs Daily】経済には乗数効果という現象がある。事業のための大きな資金投入があると、物品の調達や雇用が発生し、物品の注文を受けた業者には材料調達などのために他の業者への支払いが発生し、雇用された者は金銭を使うなどで、最初の資金投入の何倍にも上る経済効果が発生することだ。中国では2024年上半期、鉄道施設の建設のための投資が同期として過去最高だったが、この鉄道関連の投資も大きな乗数効果を生み出している。

 建設中の揚子洲赣江公鉄大橋は鉄道と道路の併用橋であり、江西省(Jiangxi)の南昌市(Nanchang)と九江市(Jiujiang)を結ぶ高速鉄道の昌九都市間鉄道全線の要でもある。さらに昌九都市間鉄道は、中国の東西南北を覆う高速鉄道ネットワークである八縦八横の重要な一部分だ。

 昌九都市間鉄道の建設の総投資額は324億1400万元(約6620億円)で、カン江の西支流に架ける橋梁(きょうりょう)建設の投資だけで10億7900万元(約220億円)だ。建設チームが現地入りして以来、すでに累計1399万元(約2億8600万円)分の地元の資材を購入し、調達需要を喚起した。

 昌九都市間鉄道建設工事の夏小任(Xia Xiaoren)指揮長によると、地元の石材や砂、鉄筋、セメントなどを購入し、さらに機械設備や車両などのリース発注もある。また、5100人以上の雇用が発生し、衣食住などに関連して地元の商店や飲食店を活気づけた。夏指揮長は「工事は沿線の庶民の収入を着実に増やし、地元の経済をけん引しています」と述べた。

 揚子洲赣江公鉄大橋は、世界で道路の車線数が最も多く、通行能力が最大の鉄道道路併用橋になる。時速350キロの列車が通過する橋の中で、橋脚と橋脚の間隔のスパンが世界最大であり、鉄道道路併用橋としても世界最大であり、ハープ型斜張橋としても世界最大だ。このような橋を建設するためには、斬新な技術が欠かせない。

 採用された技術の一つがデジタルシミュレーションだ。工事の鍾亮根(Zhong Lianggen)副指揮長は、「施工前に建設工事の全過程をシミュレーションし、工事の難しい部分を把握し、設計パラメーターを最適化して工程を整理しました」と説明した。シミュレーションには施工前の予行練習の意義もあったという。

 実際の工事が始まってからも、リアルタイムのシミュレーションが続く。各種センサーが時々刻々の監視を行い、スマートアルゴリズムにより早期警戒や偏りの修正要求が出される。橋が完工した際には、「実物の橋」と「デジタル橋」が同時に引き渡される。「デジタル橋」は実物の橋の情報がすべて反映されているので、橋の使用開始後の状態把握や維持補修に活用される。

 昌九都市間鉄道は北京と香港を結ぶ高速鉄道路線の一部でもある。中国の南北を結ぶ路線として、時空の距離を縮め、移動と交流を促進する重要な役割を果たすことになる。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News