【9月5日 Xinhua News】中国は今年の夏、国内旅行とインバウンド市場が好調だった。

 旅行会社と旅行サイトのデータによると、中国人は旅行の際に高品質な体験を求める傾向にある。

 上海春秋国際旅行社(集団)の周衛紅(しゅう・えいこう)副総経理は「今年の夏、当社を利用した旅行者の数は前年同期を上回った。団体旅行者が50%以上増加し、高品質な団体旅行商品がより人気を集めた。避暑関連旅行商品の予約数も2倍以上だった」と説明した。

 電子商取引(EC)大手アリババグループ傘下のオンライン旅行サービス「飛猪(フリギー)」は高級ホテルやパックツアー、レンタカーでのドライブ旅行などのサービスで1人当たりの予約数が顕著に増加した。中でも、国内ツアーの予約数は昨年夏から2桁の伸びを示した。オンライン旅行大手、携程集団(トリップドットコム)は、夏の国内旅行全体の予約のうち、約35%が親子連れで、レンタカー予約数は前年同期比22%増となった。

 旅行市場の新たな追い風となったのは、中国発のアクションRPG「黒神話:悟空」だ。8月20日にリリースされるとたちまち大ヒット。山西省をはじめゲームに登場する観光地に若者の関心が向けられた。フリギーのデータでは、山西省の観光地の入場チケット予約数が前年同期比60%以上増加し、レンタカー関連商品の予約数は2・3倍を超えた。

 海外の観光客も夏の旅行やレジャーの目的地に中国を選ぶようになった。中国の査証(ビザ)免除政策の継続的な最適化、入国手続きの効率向上、モバイル決済の整備、観光スポットの非予約制など、一連の施策やサービスの導入により、外国人観光客のスムーズな中国旅行を最大限に保証している。トリップドットコムのデータでは、夏のインバウンド観光予約数は前年同期比約70%増で、上海、北京、広州、西安、成都に人気が集中した。オンライン旅行大手、同程旅行傘下の芸竜酒店科技が管理する多くのホテルブランドは、上海や杭州、広州などで外国人客の宿泊数が前年同期の3倍を超えた。

 上海市文化・観光局の統計によると、同市の7月のインバウンド観光客数は、前年同月比49・5%増の50万8600人、1~7月累計では前年同期比2・2倍の353万1300人だった。(c)Xinhua News/AFPBB News