【9月4日 AFP】オーストラリアで8月最終週、発電量に占める石炭の割合が初めて50%を下回った。再生可能エネルギーによる発電が急増したことが原因であることが、4日に公表されたデータで明らかになった。

 オーストラリア電力市場 (NEM)に関するデータ提供プラットフォーム「Open-NEM」によると、同週の全発電量に占める石炭の割合は49.1%だった。

 一方、再生可能エネルギーは48.7%だった。特に嵐で風力発電が増加したことが、再生可能エネルギーの割合が増える要因となった。

 気候資金に関する専門家ティム・バックリー(Tim Buckley)氏は、8月の記録的な数字は、荒天および春の始まりが暖かかった影響だと指摘した。これにより、電力需要は最大20%減少した。

 また南東部で風速41メートルを超える強風が発生したことで、風力発電量は通常からほぼ倍増した。

 オーストラリアの2022〜23年のエネルギー消費に占める化石燃料の割合は 91%だった。この数字には発電だけでなく、輸送や産業で使用される燃料も含まれる。(c)AFP/Laura CHUNG