【9月3日 AFP】南アフリカラグビー協会(SARU)は2日、南半球4か国対抗戦ザ・ラグビーチャンピオンシップ(The Rugby Championship 2024)の試合で、ニュージーランドの伝統の舞「ハカ(Haka)」を邪魔するハプニングが起きたことについて、同国に謝罪した。

 両国は先月31日に南アフリカ・ヨハネスブルクで対戦したが、試合前にオールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)が恒例のハカを披露した際、音楽や花火、ジェット機の飛行によって終盤のパフォーマンスがかき消されるハプニングが発生した。

 南ア協会のライアン・オーバーホルツァー(Rian Oberholzer)最高経営責任者(CEO)は声明で、「時間管理の難しさと単純な人為的ミスの結果として生じた」問題だったと説明し、サウンドエンジニアが6万2000人の歓声を聞いてハカが終了したと誤解し、音楽を再開してしまったと明かした。

 また、「オールブラックスとのテストマッチにおいて、このような象徴的な場面を邪魔する意図は全くなかった」「今回の不運な出来事は、南アフリカのラグビーがハカの重要性と歴史に敬意を欠いていることを示すものではない」と述べた。

 オールブラックス陣営も今回の混乱を失礼な行為としては受け取らなかったとして、謝罪を受け入れた。

 オールブラックスでアシスタントコーチを務めるジェイソン・ライアン(Jason Ryan)氏は国内メディアに対し、「(ハカをめぐって)混乱が生じることは時々ある」と理解を示し、「南アフリカの選手たちはその場に立ち、いつも通り敬意を払ってくれていた。一発アッパーをもらった方がいいのは、関係者の方だろう」とジョーク。「謝罪もしてくれたし、問題ない」と強調した。

 FLイーサン・ブラックアダー(Ethan Blackadder)も南アの謝罪に感謝すると話し、飛行機を適切なタイミングで上空に飛ばすのは「かなり難しい」と指摘した上で、相手選手を見ることに集中していて「個人的には(ハプニングに)気づかなかった」と明かした。

 試合は南アフリカが31-27でニュージーランドに勝利した。両チームは7日にケープタウン(Cape Town)で再び顔を合わせることになっており、南ア側は再発防止を誓っている。(c)AFP