【9月2日 AFP】インド北部ウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州で2か月にわたり複数のオオカミが人間を襲う事案が相次ぎ、これまでに子ども8人を含む9人が死亡した。野生動物当局は2日、オオカミ捕獲のために警察官数百人が投入されたと明かした。
 
 襲撃があった同州バハライチ(Bahraich)の住民は、オオカミを追い払うために犬や爆竹を使って夜通し警戒を続けている。

 1日朝には6歳の男の子が自宅のベランダで寝ていたところを襲われ、首をかまれた。

 インドでは蒸し暑い雨季にベランダで寝ることは珍しくない。

 母親は主要紙タイムズ・オブ・インディアの取材に「目を覚ますと、オオカミが息子をくわえていた」「本能的に体が動いて、力の限り息子を引っ張った」と話した。

 専門家らによると、オオカミは飢えている時の最終手段として人間や家畜を襲う。通常は小型のアンテロープなどの危険性の低い獲物を好むという。

 野生生物当局は、オオカミの通常の行動区域で極端な豪雨による深刻な洪水が発生し、人が多い農地に追いやられてきたとみている。(c)AFP