【8月31日 AFP】東京都台東区の上野動物園(Ueno Zoological Gardens)で飼育されているジャイアントパンダの「リーリー」と「シンシン」が、治療を受けるために来月中国に返還されることになり、31日には2頭の最後の姿を目に焼き付けようと多数の来園者が訪れた。

 現在19歳のリーリーとシンシンは2011年に来園。当初は2026年2月まで上野動物園で飼育管理される予定だったが、日中両国の関係者は、今のうちに帰国するのが望ましいとの点で合意に至った。

 小池百合子(Yuriko Koike)知事は30日の定例記者会見で、2頭とも2年前から高血圧などの症状があり、現在は投薬治療と検査が行われているが、目立った改善はみられないと説明。

「寂しい気持ちを抱く人もいると思うが、リーリーとシンシンの健康を考えると温かく見守っていただくのがよいと考えている」と述べた。

 最終観覧日は9月28日に予定されているが、国内メディアによると、別れを惜しむ人々で早くも園には行列ができた。

 リーリーとシンシンは2017年に生まれたシャンシャンの親で、2頭の間には2021年に双子も誕生。昨年、シャンシャンが中国に返還された際は、多くのファンが涙を流した。(c)AFP