動画:中国・吉林省延辺の観光ブームを無形文化遺産の美食がけん引
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【9月1日 Xinhua News】中国吉林省延辺朝鮮族自治州は国内最大の朝鮮族集住地域で、特色ある朝鮮族の食文化と濃厚な東北地方の民俗風情が融合し、独自の美食文化を形成している。冷麺、米糕(ミーガオ)などの無形文化遺産に登録された美食は、多くの観光客を引き付け、現地の「必食グルメ」となっている。
同自治州延吉市の観光地、中国朝鮮族民俗園では、朝鮮族米糕無形文化遺産体験館が大人気で、観光客が朝鮮族米糕を味わい、制作を体験している。
林成男(りん・せいだん)さん(38)は朝鮮族米糕制作技芸の第5代伝承者で、同体験館で観光客に朝鮮族米糕作りの実演を行っている。浸水させた米を蒸し上げ、叩いて伸ばして生地を作り、小豆やクルミなどの餡を包んで、福袋やツツジ、朝鮮族の衣装などさまざまな形に作り上げる。
朝鮮族米糕について林さんは、長い歴史があり、朝鮮族の日常的な主食の一つ。伝統的なお祭りや祝い事に欠かせない食べ物でもあり、制作技法は同省の無形文化遺産に登録されていると紹介した。
林さんは、花や衣装などの形の米糕を作るだけでなく、若者の好みに合わせて国風(中国の伝統文化を取り入れたスタイルの総称)やかわいいペット、バースデーケーキなどの形も作ると説明し、「伝統的な雰囲気のある現代の美食を作りたい」と語った。
2023年に延吉市を訪れた国内外の観光客は延べ2646万4千人、観光収入は434億7千万元(1元=約20円)に上った。
同自治州文化・ラジオテレビ・観光局の于明亮(う・めいりょう)副局長は、文化と観光の融合発展において文化力がますます重要な要素になり得ると指摘。引き続き朝鮮族の伝統文化を保護、伝承し、観光インフラの整備を進め、観光客に特色ある文化観光の魅力を体験してもらいたいと述べた。(c)Xinhua News/AFPBB News